需要懸念の中、テスラがアジア各国に引き続き米国で最大1万3千ドルもの大幅値下げ実施!

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Credit:Tesla
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テスラは、米国で各モデルを対象に大幅な値下げを行い、最大の値下げ幅はベースモデルのモデルYで、値下げ前より1万3000ドルも安くなっています。

この変更はテスラのウェブサイトで行われたばかりで、全モデルを対象としているようです。

テスラはここ1年ほど、EVの需要が非常に旺盛なことから、全車種を継続的に値上げしてきました。テスラの販売台数や生産台数が急増している一方で、EVの需要も伸びており、EVの供給が追いついていない状態です。

他の自動車メーカーも、テスラよりは若干控えめではありますが、値上げを実施してきました。

しかし、ここ数週間、テスラが需要を補強する必要があるのではないか、少なくとも値上げが少し行き過ぎたのではないかという兆候がようやく見られるようになっていました。最初の、そして最も積極的な値下げは中国で行われましたが、他のいくつかの市場でも、在庫が増加したため、車両を動かすために値引きやインセンティブが追加されています。

これらの値下げは、中国では買いすぎと感じた最近の購入者からの抗議にまで発展していますが、当然のことながらテスラは補償を拒否しています。

以下が米国におけるテスラの様々なモデルの新旧価格です。

https://twitter.com/TroyTeslike

中でも、ベースとなる5人乗りのモデルYは、インフレ抑制法(IRA)のEV税額控除7,500ドルの対象(車両価格が55,000ドル以下)となったことを意味しています。5人乗りのモデルYの構成は、多くの要素を考慮する政府のルールでは「SUV」ではなく「普通自動車」と見なされるため、これまでは対象から外れていました。これは、税額控除対象となるために55,000ドル未満のメーカー希望小売価格とすることを意味します。

パフォーマンスモデルを含む、他の構成も値下げが実施されています。モデル3およびモデルYの7シーターオプションは、従来の3,000ドルから4,000ドルに逆に値上げされています。

つまり、13,000ドルの値下げに加え、ベースモデルのYは7,500ドルの税額控除の対象となり、今日注文したモデルYは昨日注文したものより2万ドル以上安くなる可能性があるということになります。

先日、テスラのCEOイーロン・マスク氏は、モデルYの生産開始前から長年変わらない「SUV」の定義を再考するよう政府に求めていました。彼はフォロワーにこの件についてコメントするよう求めたのですが、問題のパブリックコメントのリンクは、税額控除の資格そのものではなく、税額控除フォームの年次更新に関連したもので、見当違いのリンクでした。

実は以前、イーロン・マスク氏は、テスラが成功するためには今回のような税額控除は必要ないとして、税額控除を延長する法案を通さないよう政府に要求していたのですが。

1年間値上げが続いたので、そろそろ少し値下がりしても良い時期とも言えます。テスラは今やBMWを超えて米国でトップの「高級車ブランド」となったのですが、モデル3およびモデルYの当初のコンセプトは、ミドルエンドやハイエンドよりも高級セグメントのローエンドに近い、「普通の人々の車」ということでした。なぜなら、当初の発売価格は、モデル3が35,000ドル、モデルYが40,000ドルとされていたのですから。

つまり、昨日までのモデル3が46,990ドル、モデルYが65,990ドルという価格は、発売当初の価格とは似ても似つかないものでしたから、今回値下げされた価格が、そこまでいかないにしてもそれなりの価格に抑えられているのは素晴らしいことだと思います。

また、北米を含む世界市場でテスラ車に対する需要に不安があるのは確かなようですが、その原因の多くは、昨年来のテスラの大幅な価格上昇にあると考えられます。今回の値下げで、ようやく価格の面でも正しい方向に向かい、大きな追加需要を喚起できるはずです。また、都度の値上げに加えて最近では、マスク氏がソーシャルメディア上の行動で顧客を遠ざけ、テスラを検討するはずだった多くの人々が、代わりに他のブランドに目を向けるように仕向けてきたという状況もでもありました。

今回の値下げは、テスラの需要懸念のうち価格の部分を逆転させるものですが、CEOが結果として率先しているブランド破壊によって、顧客離れが続くかどうかは今後の動き次第でしょう。

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