株主総会「サイバーラウンドアップ2024」におけるテスラの10のハイライト

私はテスラの将来について、同社の現在の「大きな賭け」がどのような結果をもたらすかによって、2つの極端なシナリオが考えられると思っています。テスラが現在、AIとロボット工学に最も力を入れていることは周知の事実であり、この分野での成功か失敗かが、同社の将来を大きく左右することになるでしょう。しかし、株主総会でのプレゼンテーションには、取り上げて議論する価値があると思われるハイライトもいくつかありました。以下は、10の重要なスライドとそれに対する簡単なコメントです。

バッテリーの劣化状況

最初のスライドは、おそらくこれだけで単独の記事に値するでしょう。なぜなら、バッテリー劣化と交換費用は、EVの車オーナーにとって大きな関心事だからです。数年後には新しいバッテリーに何千ドルも費やすことになる、と主張することは、EV反対派にとって大きな宣伝材料となります。また、人々はクルマの12Vバッテリーを交換することに慣れているため、それを信じやすいのです。しかし、テスラが指摘するように、同社のバッテリーは通常、同社の車よりも長持ちします。これは朗報であり、シェアする価値のある事実なのです。

AIコンピューティング能力

これは前四半期の株主向け報告書でもシェアされていましたが、改めて強調する価値があります。テスラのAIコンピューティングインフラは急上昇しています。より強力なコンピューティングパワーが、テスラFSDのさらなる飛躍を支えています。しかし、このグラフは今後も上昇を続けるのでしょうか？いつまで？何が犠牲になる？これについて、より詳しい説明と議論が聞きたいところです。自動運転のイベントである次のオートノミー・デイが開催されるのでしょうか？とはいえ、8月8日に大きなプレゼンテーションを行う予定なので、これらのことについてさらに詳しく知ることができるかもしれません。

安全な工場労働

これは、テスラがもっと詳しく説明できる内容だと思います。特に、テスラの工場は安全ではないという件が過去に何度も報道されたことを考えると、なおさらです。テスラは従業員の安全に関して明らかに大きな進歩を遂げており、その多くは従業員から寄せられた改善提案によるものと思われます。しかし、マスク氏はこのスライドをすぐに飛ばしてしまい、提供された詳細情報は最小限に留まっています。もっと多くの基礎的な詳細やデータを見ることができたら本当に素晴らしいと思います。また、改善提案が工場の効率と安全性をどれだけ向上させたかについても、何らかの洞察を得られると良いのではないでしょうか。

開発中の3モデル

現在開発中の新しい3つのモデルを示すスライドです。以前にもほぼ同じスライドを見たような気がします。詳細はまだ分かりませんが、少なくともテスラが他のモデルでも開発を進めている証拠です（誰もがそれを知っていたと思いますが）。

定置用バッテリー事業の拡大

これは最も興味深いスライドの1つです。このスライドでは、過去数年間でテスラのエネルギー貯蔵システムの導入が急速に拡大したことが示されており、これらの貯蔵システムが製造されているメガファクトリーには、毎年約2.5倍の貯蔵システムを生産できるだけの生産能力があることが示されています。

エネルギービジネスの粗利拡大

そして当然のことながら、これらのエネルギー貯蔵システムは、より多くの粗利益をもたらしています。

1マイルあたりの維持費

もうひとつ、とても興味をそそるグラフがありました。テスラモデルYとBMW X3の「総所有コスト」を比較したものです。しかし、やはり詳細をどこかで見てみたいと思います。私はこれまで何十もの総所有コスト分析を行ってきましたが、それらは非常に個人的な仮定を含むさまざまな仮定に大きく依存しています。そのため、モデルYが競合他社製品よりもどれだけ安価になるかを知ることはとても刺激的です。でも、データと前提条件を確認する必要があります。

スーパーチャージャーネットワークの拡大

この新しいテスラ・スーパーチャージャーの地図の見た目が気に入っています。テスラが世界中にこのようなネットワークを構築したことは疑いようもなく素晴らしいことです。もちろん、この地図上のスーパーチャージャーの点は都市よりも大きいでしょうが、それでも素晴らしい視覚化だと思います。

サービスその他事業の粗利拡大

「サービスおよびその他」によるテスラの粗利益がどれだけ増加したかは、一目瞭然です。

バッテリー製造の垂直統合

これは、テスラのリチウム精製、垂直統合、バッテリー生産コストに関するイーロン・マスク氏の言葉が本当に興味深かったので、別の記事で取り上げる予定です。このスライドは、今後公開される楽しい記事のプレースホルダーだと思ってください。第1四半期の株主総会よりも、年次株主総会でのマスク氏のこの発言を聞いた方が、はるかに有望でポジティブなストーリーのように思える、とだけ言っておきましょう。

テスラの年次株主総会「サイバーラウンドアップ2024」で語られた事まとめ

テスラの2024年年次株主総会、別名「サイバーラウンドアップ2024」が6月13日（現地時間）開催されました。このイベントに対する注目度は非常に高く、その理由の1つは、イーロン・マスクCEOが事前にXに投稿した、2018年のCEOの報奨の承...

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