イーロン・マスク氏は、テスラの次世代AI5チップの量産が2027年半ばまで開始されないことをXで認めました。
重要なポイントは、当初 AI5 と同時に発売が予定されていたサイバーキャブが、代わりに現行世代の AI4 ハードウェアで発売されることです。イーロンは、デルのマイケル・デル CEO と共に参加した新チップの設計レビューを終えた後、この最新情報をシェアしました。
Yup. Just wrapped up the AI5 Saturday chip design review a few hours ago. We’re starting to do some work on AI6 too.@MichaelDell and I happened to be meeting just beforehand, so I invited him to join. Hopefully, he found it interesting.
— Elon Musk (@elonmusk) November 15, 2025
Btw, AI5 will not be available in…
サイバーキャブのタイムラインの空白
イーロンは氏の投稿で、物流上のボトルネックを説明しています。要するに、テスラは自社研究所やスーパーコンピュータークラスターにおけるFSD(フルセルフドライビング)トレーニング用に数千枚の基板を必要としています。サムスンとTSMCの両社がAI5の生産を可能な限り早期に開始するよう要請されている状況では、テスラがシリコン調達を急いだとしても、AI5の車載を早めることはできません。
これによりタイムラインにギャップが生じます。テスラはサイバーキャブの生産開始を2026年4月と正式に目標としています。AI5の量産化が1年遅れとなるため、専用ロボタクシーは最新ハードウェアであるAI4を搭載した状態で生産ラインから出荷される見込みです。
イーロン氏が特定の推論タスクにおいて40倍の機能向上を主張するAI5は、監視なし自動運転に厳密には必須ではありません。むしろ、主に将来の車およびオプティマスの効率性・性能向上のためのアップグレードとして位置付けられています。
これにより、監視なしFSDの課題解決の負担は、現在数百万台の顧客車に搭載されている現行ハードウェアに確実に課せられることになります。
オプティマスにとっての重大な進展
自動車事業における遅延が注目される一方、イーロンはテスラのヒト型ロボット「オプティマス」にとってゲームチェンジャーとなる重要な技術的突破口についても共有しました。
テスラはFSDのニューラルネットワーク向けにAI5を特化させる取り組みを進めており、その結果、チップの総パワーは250ワット近くまで低下しました。これはオプティマスにとって大きな前進です。
約75kWhのバッテリーを搭載するモデルYの場合、コンピューターの消費電力が500Wか250Wかでは、車が走行中に大量のエネルギーを実装するため、航続距離への影響はごくわずかです。しかし、2~3kWh程度のバッテリーを搭載するヒト型ロボットにとって、電力消費の大きいチップは致命的な問題となります。
もしAIコンピューターが500W以上(NVIDIAのBlackwellのようなチップの典型値)を消費すると、オプティマスのバッテリーはわずか数時間で完全に消耗し、ロボットのモーターやその他の部品に十分なエネルギーが残らないことになります。消費電力を約250Wに抑えることで、テスラは実質的にオプティマスの総稼働時間を延長しているのです。
HW3にとっての大きな進展
改造を待っている方々にとって、遅延のニュースは喜ばしいものではありませんが、消費電力の削減は大きな朗報です。テスラがHW3車向けに改造用AIコンピューターを開発する上で直面する課題の一つは、総消費パワーと総発熱量です。
より効率的なチップを開発することで、これらの数値は両方とも低減され、オリジナルHW3の値に近づけるほど良い結果となります。つまり、テスラは車に新しいフロント配線ハーネスを追加したり、追加の冷却ハードウェアのためにグローブボックスを取り外したりする必要がなくなる可能性があります。HW3は依然として約80ワットと大幅に低消費電力ですが、より効率的な「軽量版」AI5を後付け改造で実現する可能性を秘めています。
新しいテスラ購入のタイミング
よく言われるように、購入に最適な時期は昨日であり、次善の策は今日です。AI5チップの遅延を考慮すると、2027年半ばまで待ってAI5搭載の一般向け車を入手するおつもりでない限り、現時点でAI4搭載車を購入される方が賢明かもしれません。
結局のところ、AI5は特殊な推論専用チップです。テスラのニューラルネットワークには不要な、従来のGPUコアや画像信号プロセッサといったレガシーコンポーネントが排除されています。
この特殊化により量産開始にはより多くの時間を要しますが、その分はるかに機能豊かで効率的となります。新しいテスラをお探しであれば、2年間待つよりも今が購入の好機と言えるでしょう。
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