テスラが新しいモデルYスタンダードを正式発表してからわずか1週間後、ギガ・テキサス工場での生産が既に始まっています。ドローンオペレーターで有名なジョー・テグトマイヤー氏が木曜日に撮影したドローン映像には、ギガ・テキサスの納車ヤードに数十台の新しい車が並んでいる様子が映っており、同社が最新モデルの生産拡大に迅速に取り組んでいることが確認されました。
プレミアム仕様のモデルYと比較してフロントライトバーが省略されているため、これらの車は遠くからのドローン映像で容易に識別できました。



米国での早期提供開始
同時に、モデルYスタンダードはテスラのオンライン在庫に表示され始めていますが、同社ウェブサイトにはまだ専用の検索フィルターが追加されていません。オースティンのギガファクトリー・テキサス周辺で確認したところ、工場内の新しいダイレクトデリバリーセンターで10台が納車可能となっており、テキサス州および近隣州での顧客への納車が間もなく開始される可能性が示唆されています。
いずれの車両にも割引は適用されておらず、塗装オプションなどの追加装備により価格が上昇したものの、すべて39,990米ドル(日本円で約600万円)からの価格設定で掲載されていました。
モデルYスタンダードが提供する内容
モデルYスタンダードは、テスラが販売する人気SUVの新しいエントリーモデルであり、手頃な価格と効率性のバランスを考慮して設計されています。ただし、コストを抑えるため、上位グレードに搭載されている多くのプレミアム機能は省かれています。マトリックスヘッドライト、アンビエント照明、ロングレンジやパフォーマンス仕様に採用されているビーガンレザーシートなどは期待できません。ただし、テスラの特徴である15インチタッチスクリーン、ワイヤレス充電、および同社のオーバー・ザ・エア(OTA)アップデートへの完全なアクセスは引き続き予定されています。
オートパイロット機能も省略されており、車にはトラフィック・アウェア・クルーズ・コントロール(TACC)のみが装備されます。ただし、オプションの完全自動運転FSD(監視付き)パッケージは別途購入可能です。
航続距離はプレミアムグレードよりやや短く、1回の充電で約321マイル(517km)となります。この新しいモデルは、テスラ最量販モデルの実用性と性能を求めつつもコストを重視する購入者層に訴求すると見込まれますが、価格を考慮すると機能削減が過度であるとの批判も存在します。
カナダでの目撃情報が展開を示唆
現時点では米国と欧州に販売が限定されているものの、最近のカナダでモデルYスタンダードのテスト走行が目撃されており、テスラが国境を越えた展開を準備していることを示唆しています。この目撃情報は、テスラが新しいグレードを米国で先行導入し、その後カナダに展開するという最近のパターンと一致しています。ただし、カナダと米国の関税事情を考慮すると、価格を抑えるためにはギガ・テキサス工場ではなくギガベルリン工場からの供給が必要となると考えられます。
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