長年EV販売台数トップを走ってきたテスラの欧州における販売台数は落ち込みを見せていますが、欧州の消費者は今や多くの選択肢の中から購入するEVを選ぶことができます。
テスラは2025年初頭、欧州EV市場で販売台数が前年比42.6%減少し、BMWやルノーなど他メーカーがそのシェアを奪取しました。
欧州全体のEV登録台数は前年同期比31.4%増加し、ガソリン車やディーゼル車の減少を背景に市場全体が電動化へとシフトしています。
テスラの欧州EV市場シェアは昨年の21.6%から10.3%に減少し、従来型ハイブリッド車が市場の主役として台頭しています。
欧州EV市場で何が起きた?テスラのシェアが急減
電気自動車は、昨年は不安定なパフォーマンスを見せましたが、今年は欧州では素晴らしいスタートを切りました。2025年の最初の2か月間ではテスラの販売台数が激減したにもかかわらず、BMW、MG、ルノーなどの他の自動車メーカーがこれまで圧倒的なEVの王者であったテスラの落ち込みを補っている状況です。
欧州連合(EU)および欧州自由貿易連合(EFTA)では、EVの登録台数は330,584台に達し、前年同期比で31.4%増加しました。一方、欧州自動車工業会(ACEA)によると、同じ地域でのテスラの登録台数は42.6%も減少しました。
米国のEVメーカーであるテスラは、欧州の3地域で2月に16,888台を販売しましたが、これは昨年の28,182台を大きく下回る数字です。1月と2月におけるテスラの今年の累計販売台数は、昨年が46,343台であったのに対し、今年は26,619台と、42.6%もの減少となりました。
欧州連合(EU)だけでも、1月と2月の電気自動車(EV)の販売台数は全体で28.4%増加した一方で、テスラの販売台数は前年比で49%減少しました。テスラは、今年最初の2か月間でEUに19,046台の自動車を登録しましたが、これは昨年の37,311台を下回る数字です。
珍しい展開ではありますが、2025年の最初の2か月間では、欧州におけるEVの登録台数が最も大きく増加し、前年の従来型ハイブリッド車の急上昇を上回りました。EUおよびEU、EFTA、英国全体での自動車市場が3%減少したにもかかわらず、です。
ガソリン車とディーゼル車が減少、EVとハイブリッドが主役に
電気自動車とハイブリッド車を除き、年初には他のすべての動力源の登録台数が減少しました。ガソリン車はEU、EFTA、英国の最初の2か月間で21.9%減少し、562,513台となりました。ディーゼル車の販売台数は27.5%減少し、20万台を下回りました。プラグインハイブリッド(PHEV)車の登録台数は3.4%減少し、148,156台となりました。
2025年2月現在のEUにおける動力種類別市場シェア

一方、プラグインではない従来型ハイブリッド車は1月と2月で17.6%増加し、687,709台に達しました。その結果、このタイプの自動車が欧州で最も売れている車となり、従来のガソリン車から首位の座を奪いました。
電気自動車に話を戻すと、EU 全体での市場シェアは昨年の 11.5% から 15.2% に増加しました。 一方、テスラの市場シェアは昨年 2.8% だったのが今年は 1.8% にまで減少しました。また、同社の欧州 EV セグメントのシェアは、2024 年の 21.6% から今年は 10.3% に減少しました。
欧州におけるEV登録台数の大幅な増加は、昨年は若干期待外れな結果に終わった後でのことです。ACEAによると、EUにおけるEV登録台数は2023年と比較して昨年は5.9%減少しました。
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