テスラ、サイレンの音から緊急車両の接近を検知し、クラクションを鳴らす機能を実装へ

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テスラの自動運転FSD(Full Self-Driving)は機能拡大と学習を続けており、V13もその点で遅れを取ることはありません。V12ではエンドツーエンドのAIが実装されましたが、V13では、機能の完全性を実現するための数々の新機能が追加されています。

ビジョンからサウンドへ

現在、FSDはほぼ完全に車両のカメラから取得した視覚データに依存しています。もちろん、他のセンサーからの情報も取得しますが、主な入力はカメラ映像(ビジョン)情報です。テスラは以前は車両にレーダーを使用しており、現在もモデルSとモデルXにはHDレーダーが搭載されていますが、意思決定の指針としてはビジョンに依存しています。

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Credit:Tesla

FSDは、まもなく音を分析することで緊急車両を検知できるようになります。興味深いことに、これは音声コマンドに使用されるものと同じ車内に備え付けられた内蔵マイクを通じて行われます。サイレンは大きな音で、人間(およびマイク)が走行中の車内で聞くことができるからです。

これにより、FSDは緊急車両が接近するサイレンの独特な音を識別できるようになり、緊急車両をより早く検知し、安全に避難して停車するための適切な操縦を行うことができることになります。

さらに、接近するサイレンの実際の音を分析することで、FSDはドップラー効果と簡単な計算を使用して、サイレンが接近しているのか、あるいは市街地の道路で反響しているだけなのかを合理的に判断することもできるはずです。

FSD V13.2をアーリーアクセステスターにリリースし、さらにFSD 12.5.6.4をリリースしたことで、テスラはリリースノートに新しい項目を追加し、ドライバーが音声データの共有にオプトインできるようにしました。このデータ共有にオプトインしたユーザーの場合、特定の状況下で10秒間の音声クリップがテスラに送信されるようになりました。テスラは特定の音を聞き取り、そのデータをテスラに送り返してさらなる分析を行います。これにより、特定の音の検知精度が向上すると考えられます。

リリースノートでは、テスラは緊急車両の音による検知について特に言及していますが、他の車両のクラクションや、車両に向かって叫ぶ人の声の検知など、他の用途にも使用されるようです。これらの追加機能により、カメラ映像(ビジョン)だけでは不可能だった、人間のために作られた世界でのFSDのナビゲーションが可能になるということです。

クラクションを鳴らす

ここまで入力について説明してきましたが、出力についてはどうでしょうか? テスラのAI担当副社長であるアショク・エルスワミ氏は、FSDがクラクションを鳴らす能力を獲得すると述べています。つまり、FSDは他の車両に音声による合図を送ることができるようになるということです。これは、実際の人間のドライバーが行うのと同じです。FSDがクラクションを鳴らす機能を得ることは、非常に価値のあることです。FSDが外部世界や他のドライバーとコミュニケーションを取るために持つ最初の能力だからです。

人間は、短いホーンの友好的な音や、緊急事態のための大きな音を出すホーンなど、さまざまな種類のクラクションを鳴らしてきました。テスラも同様に、さまざまな種類のクラクションを実装するのかどうか、興味深いところです。

これは、FSDの「人間化」に向けた重要なステップの1つであり、パズルの最後のピースの1つです。FSDが人間のように運転できるようになるために必要な入力の最終セットになると予想されており、ビジョンだけでこれほどまでに近づいているテスラの姿を見るのはワクワクします。

FSDは間もなく「見る」「聞く」「クラクションを鳴らす」ことができるようになります。テスラのクラクションの初期実装がウェイモのクラクションよりも優れていることを期待しましょう(ウェイモの車両が午前4時に繰り返しクラクションを鳴らす動画は下記)。

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