テスラは4月2日(水)、2025年第1四半期の納車台数および生産台数を発表し、納車台数は336,681台、生産台数は362,615台と報告しました。
- テスラは2025年第1四半期の販売台数が予想を下回る結果となったが、株価は市場の期待を反映し約5%上昇した。
- モデルYの刷新やサイバートラックの課題が販売台数減少の要因とされるが、今後の改善が期待されている。
- テスラはロボタクシーや新モデルの投入を計画しており、業績回復に向けた戦略が注目されている。
この結果は、2022年以来の同社最悪の四半期となりました。前年比で13%減となり、ウォール街の予測(36万~37万台)を大幅に下回りました。一部のアナリストは、40万7000台という予測を出していました。
この業績大幅未達にもかかわらず、テスラの株価は今朝、約5%上昇しており、これは市場がすでに業績の悪化を織り込んでいたことを示唆しているだけでなく、今回の結果が同社の業績の底と見なされる可能性があることを示しています。テスラは3月に改良版モデルYの納車を開始しましたが、新型モデルに対応するために製造ラインの再整備を行ったため、4つのギガファクトリー全体で数週間の生産停止の影響を受けました。しかし、加えてイーロン・マスク氏の最近の言動によるテスラブランドへの影響があることは間違いありません。
数字の比較
323,800台の納車は、そのほとんどがモデル3とモデルYのラインナップによるものでしたが、「その他のモデル」カテゴリー(サイバートラック、モデルS、モデルXを含む)は12,881台でした。これは、モデル3/Yが31%減、その他のモデルカテゴリーが前四半期比で45%減という結果です。しかし、より適切な2024年第1四半期と比較すると、これらの数値はモデル3/Yが約13%減、モデルS/Xとサイバートラックが約24%減にとどまっています。
生産台数に関しては、テスラはモデル3/Yを345,454台、その他のモデルを17,161台生産しました。同社は生産台数の減少をモデルYの切り替えが原因であると説明していますが、生産は「順調に進んでいる」としています。生産台数と納車台数の間に依然として大きな隔たりがありますが、多くの人が懸念していたほど大きな隔たりではないかもしれません。
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Q1 2025 |
Q1 2024 |
Q4 2024 |
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Model 3/Y 納車 |
323,800 |
369,783 |
471,930 |
Model 3/Y 製造 |
345,454 |
412,376 |
436,718 |
その他のモデル 納車 |
12,881 |
17,027 |
23,640 |
その他のモデル 製造 |
17,161 |
20,995 |
22,727 |
納車合計 |
336,681 |
386,810 |
495,570 |
製造合計 |
362,615 |
433,371 |
459,445 |
サイバートラック

テスラの数字における大きな弱点は、サイバートラックの納車台数にあるようです。テスラは以前、サイバートラックが年間25万台以上販売されると予想していましたが、すでに販売台数は減少しています。これは、サイバートラックの当初予想を大幅に上回る価格設定、後輪駆動(RWD)モデルの未発売、そしてサイバートラックの極端なデザイン、今まさにテロの標的になるという望ましくない注目を集めていることなど、いくつかの要因によるものと思われます。
サイバートラックは2024年に生産台数を増やしていたため、この数字は妥当なものでしたが、2025年第1四半期の納車台数は前四半期と比較して大幅に減少しました。サイバートラックの納車台数は、この四半期では5,000~6,000台になると推定されています。
ここで注目すべき良いニュースは、サイバートラックのシングルモーター仕様車が間もなく発売されるであろうことです。後輪駆動バージョンの価格は、インセンティブ適用前の価格で約6万ドル(約900万円)になる見込みです。
2025年第1四半期の収益報告
テスラは今朝、四半期の実績を発表し、20日後の4月22日に1Qの収支報告のライブ配信を行うとソーシャルメディアに投稿しました。
この投稿は後に編集され、「第1四半期決算報告」が「第1四半期会社最新情報」に変更されました。この変更に何か意味があるのかどうかは不明ですが、テスラが電話会議中にさらに発表することがあることを意味しているのかもしれません。
テスラ社の最新情報は4月22日午後2時30分(日本時間23日午前6時30分)に開催されます。2025年第1四半期の追加財務結果の発表後には、経営陣とマスク氏とのスタンダードな質疑応答セッションが予定されています。
テスラは6月に待望のロボタクシーサービスを開始する予定であり、より安価な量販モデルも今年中に計画されています。納車台数が伸び悩んでいる中、リフレッシュしたモデルYが市場に投入されたばかりであるため、アップデート中の前向きなコメントに注目が集まるでしょう。
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