テスラはメキシコで完全自動運転のサービスであるFSD(Full Self-Driving)を正式に開始しました。これは、FSDが米国で初めて開始されて以来、3回目の拡大となります。
このニュースは、Xにテスラ・オーナーズ・メキシコによってシェアされ、その後、テスラAIから「¡Hola México!(メキシコのみなさん、こんにちは!)」というシンプルながらワクワクするメッセージで認める形となりました。
FSDの機能には地理的フェンス(ジオフェンス)が設定されており、FSDを搭載した車両がソフトウェアがサポートされていない国に入ると、自動的にオートパイロットに戻る仕組みです。今回のメキシコへの拡大により、この制限が解除された可能性が高く、米国のテスラのオーナーは現在、メキシコに入国してFSDを中断することなく使用できることになるはずです。
FSDグローバル展開のスケジュール
テスラは、FSDロードマップで、2025年第1四半期にグローバル展開を開始し、第2四半期に右ハンドル市場に拡大する予定であると発表し、高い目標を掲げています。テスラが現在もこれらの目標を達成できると見込んでいるかどうかは不明ですが、2024年9月にシェアされた最新の情報は以下の通りです。
2025年第1四半期:規制当局の承認が得られれば、FSDが欧州と中国で開始される見込みです。
2025年第2四半期:右ハンドル(RHD)市場向けにFSDが展開されます。承認プロセスに応じて柔軟なスケジュールが組まれています。
テスラは、特に中国において規制上のハードルに直面しており、FSDのテストは最近保留されています。主なハードルの1つは、すべてのトレーニングデータを中国国内で収集・保存することを義務付ける、中国の厳しいデータ規制です。つまり、テスラは既存の米国ベースのデータセンターにニューラルネットワークの学習を頼ることができず、車両データを中国国外に持ち出さないという政府方針に従うために、現地でAI学習インフラを構築する必要があります。
さらに、FSDは車両データに大きく依存しているため、テスラは膨大なグローバルデータセットを活用することができません。代わりに、同社は中国国内で稼働する車両から収集したデータのみを使用して、AIモデルを再トレーニングする必要があります。これらの制約により、テスラのFSD展開は複雑化し、地域での拡大が遅れる可能性があります。
FSD展開の歴史
テスラは、米国でFSDベータ版を一部のインフルエンサーを対象に最初に導入した後、2021年後半にセーフティスコアプログラムを通じてより多くのユーザーにアクセスを拡大しました。当初は100点満点のスコアを獲得したユーザーのみがFSD展開の対象でしたが、FSDの改善とテスラの性能に対する自信の向上に伴い、徐々にこの要件が緩和されました。

2022年3月、テスラはv10.11.1のリリースにより、FSDをカナダに導入し、米国以外への第一歩を踏み出しました。それ以来、テスラはFSDをプエルトリコにも拡大しており、今回のメキシコでのローンチは、この自動運転ソフトウェアのさらなる大幅な拡大を意味します。
このニュースは、長年FSDを待ち望んできた北米以外のユーザーの間で大きな期待感を生み出すでしょう。中国では規制上のハードルが独特の課題を提起しているため、テスラはまず欧州とオセアニアでのFSD拡大に重点を移すかもしれません。
一方、テスラは6月にテキサス州オースティンでデビュー予定のロボタクシーネットワークの立ち上げにも力を入れています。 オースティンで間もなく登場するサイバーキャブは、FSD v14の初期バージョンまたは監視なしFSD用に設計された専用バージョンを搭載している可能性があります。
現在テスラで起こっている多くの出来事と同様に、テスラはサイバーキャブ向けにFSDの監視なしバージョンを準備し、FSDの拡大を継続し、清掃ハブやワイヤレス充電機能など、ロボタクシーネットワークのあらゆる詳細事項を検討しているため、非常にエキサイティングな時期となっています。
この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。
テスラ関連の最新記事を毎日随時アップしていますので、過去のニュースはこちらを参照ください。
人気記事
新着記事
※免責事項:この記事は主にテクノロジーの動向を紹介するものであり、投資勧誘や法律の助言などではありません。また、記事の正確性を保証するものでもありません。掲載情報によって起きたいかなる直接的及び間接的損害に対しても、筆者・編集者・運営者は一切責任を負いません。また、運営者はテスラ株式のホルダーです。
コメント