国際エネルギー機関(IEA)が本日発表した新しいEVレポートによると、世界の自動車販売台数全体に占めるEVのシェアは、2021年の9%から2022年には14%に急増し、2017年のシェアの10倍以上となったことがわかりました。
2022年は前年比55%増加
IEAの「世界のEV展望2023」は、世界の自動車市場が縮小しているにもかかわらず、電気自動車の販売台数が増加したと報告しています。電気自動車の販売台数(バッテリー電気自動車とプラグインハイブリッドのこと)は、2022年に1000万台を超え、2021年と比較して55%増加しました。
IEAの報告書は、「電気小型車の動向」の項で次のように述べています。
2017年から2022年までのわずか5年間で、EV販売台数は100万台前後から1,000万台以上に急増しました。以前、EV販売台数が10万台から100万台に成長するのに2012年から2017年までの5年間を要しており、EV販売台数の飛躍的な伸びが浮き彫りになっています。
下のIEAのグラフは、2010年以降の電気自動車の世界市場における伸びを示したものです。
2023年は前年比35%の増加予想
IEAの予測によると、世界全体での電気自動車の販売台数は、今年は昨年よりさらに35%増加して1,400万台になると予想されており、2023年第1四半期にはすでに230万台以上が販売されています。このEV販売の急拡大により、2023年には自動車市場全体に占める電気自動車の割合が18%まで上昇すると予想されています。
そして、これまでの電気自動車販売台数の圧倒的多数は中国であり、2022年には世界の電気自動車販売の60%が中国で行われました。更に現在、世界で走行中のバッテリー電気自動車の半数以上が中国にあるという状況です。欧州と米国は、第2位と第3位のEV市場で、どちらも力強い成長を遂げ、2022年の販売台数はそれぞれ15%増、55%増という結果となっています。
中国、欧州、そして米国でも
米国では、2023年第1四半期に32万台以上の電気自動車が販売され、2022年第1四半期に比べて60%増加しました。IEAは、米国でのこの成長は今年今後も続き、2023年累計では電気自動車の販売台数が150万台以上に達すると予想しているので、今年の米国の電気自動車販売台数シェアは12%程度に拡大することになります。
欧州のFit for 55パッケージや米国のインフレ抑制法、EPAの新しい排出ガス規制案など、最近のEUと米国の意欲的な政策プログラムのおかげで、中国、EU、米国全体の販売台数に占める電気自動車の平均シェアは、2030年には約60%まで成長すると予想されています。
IEAは、中国について次のように予測しています。
「中国における電気自動車の販売台数は、2022年比で30%以上増加し、2023年末には約800万台に達し、販売シェアは35%以上(2022年は29%)になると予測しています。中国、EU、米国が世界最大のCO2排出国であることから、こうしたEVの成長は非常に良いニュースとなります。」
IEAのファティ・ビロル事務局長は、「世界の自動車製造業の歴史的な変革」が世界の石油産業にどのような影響を与えるかを以下のように説明しました。
「私たちが目撃しているトレンドは、世界の石油需要に大きな影響を与えるものです。内燃機関は1世紀以上にわたって他のパワートレインの追随を許しませんでしたが、電気自動車はこれまでの状況を変えつつあります。2030年までに、少なくとも1日500万バレルの石油の需要を減じることができるだろう。」
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