欧州第二の自動車市場であるフランスでは、2月のプラグイン電気自動車の市場シェアが20.1％となり、前年同月の13.2％を上回りました。一方ディーゼルは前年比39％減の2万台強となり、シェアは過去最低に近い17.6％となりました。
2月のプラグイン車シェアは20.1％で、内訳はバッテリー式電気自動車（BEV）が11.7％、プラグインハイブリッド車（PHEV）が8.4％でした。これは、2021年半ばから続いているBEVへのウェイトシフトが継続している状態です。
ディーゼルの台数は、1年前の3万3083台から先月は2万258台となり、38.8％減となりました。その結果、シェアは17.6％となり、過去最低だった昨年12月（17.4％）にほぼ並んだこととなります。
フランスで人気のあるBEV
2月のBEV人気トップ10のデータが早くも発表されるという幸運に恵まれました。テスラが好調な納車月に戻ったこともあり、テスラ・モデル3が再び首位に立ちました。
2台のテスラ（6位はモデルY）以外のトップ10は、一貫してコンパクト（または小型）で比較的手頃な価格のBEVで、フランスの自動車市場全体の伝統的な好みを反映しています。
なお、ルノーZoeとダシアSpringは、過去6ヶ月間の販売台数で1％未満の差で拮抗しています。過去3ヶ月間のランキングは以下で確認できます。
フォルクスワーゲンID.3は、この2ヶ月間トップ10圏外でした。ID.3は、プジョーe-2008とヒュンダイ Konaとそれぞれ1300～1400台で8位を争っています。正式な数字は、今月末に発表されるJoseのレポートによります。
なぜID.3は売れていないのか？フォルクスワーゲンは、マイクロチップのサプライチェーンに深刻な問題を抱えており、2月中旬以降、ID.3のバリエーションを58kWhバッテリータイプの「アクティブ」ひとつに絞りました。
最も手頃な価格のID.3のバリエーションである45kWhバッテリー搭載車が（より大きな77kWhバッテリー搭載車とともに）販売から完全に除外されただけでなく、従来は中型の58kWhバッテリーのエントリーモデルとして39,300ユーロだった「プロ」も廃止されました。
つまり、「アクティブ」しか選択肢がなくなったことで、小型バッテリーのバリエーションはなくなり、中型バッテリーのバリエーションは実質的に5,000ユーロ以上の値上げとなったのです。ID.3は、VWビートルやVWゴルフの伝統を受け継ぎ、手頃な価格で「人々のための」自動車として開発されるはずだったことを考えると、フォルクスワーゲンにとって、あまり良い状況とは言えません。
今後の展望
2月のプラグインシェアは、1月の小康状態を超えて、2021年と同じ季節的な上昇を見せたまし。もし昨年のトレンドが今年も続き、テスラが3月に大きな追い上げを見せれば、来月はシェアが23%から24%あたりまで上昇することになります。
悲しいことに、既存自動車メーカーが「BEVへの移行」という前向きな目標を掲げているにもかかわらず、テスラはいまだに市場を破壊する量のBEVを生産している唯一の自動車メーカーなのです。
モデル3とモデルYがヨーロッパの大きな市場で大量に売れれば、他の自動車メーカーは競争に勝ち残るために量を増やすことを余儀なくされるでしょう。残念ながら、彼らはまだその力がありません。
BEVの需給ギャップと、フランスが小型で手頃な価格の車を好むことを考えると、BYDやMGのような企業がそのギャップを埋め、ダチアのスプリングと一緒に市場のローエンドを制する可能もあるのです。
現在の状況から、私は2022年末までに月間プラグインシェアが30％台半ばになると予想しています。
この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。
フランではテスラは人気なかったのですが、強い。
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