テスラの完全自動運転FSDが交通違反? 米当局がリコールを視野に調査

TESLA News
Credit:Tesla
スポンサーリンク

米国連邦の道路安全最高機関は、「完全自動運転」FSDモードのテスラ車が交通法規に違反した事例を調査しています。

  • テスラは、自動運転タクシーの大量導入に将来を賭けています。
  • 完全な監視を必要とする「完全自動運転」機能は、交通法規に違反していると言われています。
  • 米国運輸保安局は、FSD が赤信号を無視してテスラ車を走行させたり、対向車線に進入したりしたとの報告を調査しています。

テスラが賭ける「ロボタクシーの夢」

テスラのイーロン・マスク氏(CEO)は、間もなく、同社が数十万台の自動運転タクシーを全米で運行し、乗客を輸送する可能性があるとしています。一方、同社の「完全自動運転」ソフトウェアは、基本的な交通法規を遵守していないようです。

米国運輸保安局は、FSD が赤信号を無視したり、反対車線への車線変更を試みたりしたとの報告について、リコールの可能性につながる「予備評価」の何がを開始しました。

同局は10月上旬の文書で「FSDが指示する動的運転タスクへの入力が、交通安全法規に違反する車動作を引き起こした複数の事例を確認した」と述べています。50件以上の報告は、オーナーからの苦情、メディア報道、テスラ社からの事故報告などが混在しています。

FSD(監修型)は、カメラの補助によりドライバーが選択したルートに沿って車両を自動運転するテスラ先進運転支援システムです。8,000ドルのこの機能は、歩行者や信号機、地域速度制限などに反応しつつ、ドライバーが監視し必要に応じて介入することを前提としています。そして多くの場合、その性能は驚くほど優れています。しかしながら、FSDがテスラオーナーに提供されてきた年月の中で、そのブラインドスポットも明らかになってまいりました。

信号無視違反に関しては、NHTSA(米国運輸保安庁)が、FSD作動中のテスラ車が「赤信号の点灯中、停止状態を維持できなかった」「完全に停止しなかった」「車両インターフェース上で正しい信号状態を正確に検知・表示できなかった」事例を19件特定しております。

同庁の「事故報告に関する常設一般指令」に基づくテスラからの6件の報告では、FSD作動中の車々が赤信号を無視し、交差点で他車に衝突した事例が確認されています。負傷者を伴う事故も発生しました。米国運輸保安庁によると、複数の事故が発生したメリーランド州の交差点では、テスラが「問題解決に向けた措置を講じた」とのことです。

マスクの賭けとテスラの岐路──ロボタクシーは夢か現実か

さらに米国運輸保安庁は、FSD作動中のテスラ車両が「右折・左折時またはその直後に反対車線へ進入した事例」「直進中に中央分離帯の二重黄線を越えた事例」「逆走禁止標識があるにもかかわらず、逆方向の道路へ進入しようとした事例」を20件以上確認したと述べています。

人間の監修型で手ぶら運転を実現する車両を、信頼性と安全性を両立させて製造することは極めて困難です。約10年にわたり「誰でも購入可能な自動運転テスラ」を約束してきたマスク氏も、この点には同意されるでしょう。特にテスラがFSDで挑戦している「カメラ以外のセンサーを一切実装せずに、世界中のあらゆる場所で自動運転可能な車両」の達成は、並外れた難題です。

しかしテスラは自らを追い詰めた状況にあり、この使命を達成することが同社にとってこれまで以上に重要となっています。

テスラは自動運転に未来を賭けており、マスク氏は量産型電気自動車という退屈な事業をゼネラルモーターズやフォルクスワーゲンといった企業に任せることに全く不満がない様子です。今週発表された低価格帯の2モデルが精彩を欠いたことは、既に明らかだったとしても、その事実を余すところなく示しました。モデル3スタンダードとモデルYスタンダードは、ロボットやロボタクシーが普及するまでの間、テスラの低迷する自動車事業を惰性走行させる手段のように見え、新しい販売成長の活気ある段階を加速させる推進力とは言い難い。

ステアリングのない「サイバーキャブ」を除けば、新たな大衆向け車両の開発計画がないテスラにとって、ロボタクシー構想の成功は急務です。同社はオースティンで安全監視員を同乗させた試験運行を開始しており、これは紛れもなく大きな前進です。しかし、ほぼ同時に自動運転のモデルYが違法かつ不安定な操縦を行う様子が目撃されました。

テスラは今後1年間で米国複数都市でのロボタクシー導入を目指しています。しかし自動運転システムの不具合を迅速に解消できなければ、棚上げ状態の旧型「モデル2」計画を再検討する必要が生じるかもしれません。

この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。

テスラ関連の最新記事を毎日随時アップしていますので、過去のニュースはこちらを参照ください。

※免責事項:この記事は主にテクノロジーの動向を紹介するものであり、投資勧誘や法律の助言などではありません。また、記事の正確性を保証するものでもありません。掲載情報によって起きたいかなる直接的及び間接的損害に対しても、筆者・編集者・運営者は一切責任を負いません。また、運営者はテスラ株式のホルダーです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました