テスラは最新アップデート「バージョン2025.38」を一般公開いたしました。少なくとも現時点でアップデートを受け取られた幸運な1%のオーナーの皆様にはお届けしております。
今回のアップデートは大幅な変更ではありませんが、新しい主要な機能が含まれており、最も注目すべきはマップビューにおける新たな3Dビルディング機能です。
3Dビルディング
Tesla map now with 3D buildings and houses pic.twitter.com/WTgQ46blQp
— Chunk (@AhoyChunk) October 9, 2025
マップビューで3Dビルディングを有効にすると、ほぼ全ての家屋や建物を立体表示できます。これにより地図が立体的に浮かび上がり、リヴィアンなどの他社車種で既に提供されていた待望の機能が追加されました。
3Dビルディングを表示するには、モデル3とモデルYの画面右側(レーダーボタンのすぐ隣)に設置された新しいトグルスイッチで有効化する必要があります。3Dビルディングは高倍率ズーム時に自動的に表示されますが、ズームアウトしすぎると非表示になります。また、予想通り衛星ビューとの併用はできません。
3Dビルディング表示中の運転が可能です。これは視覚効果として優れているだけでなく、ナビゲーションにも役立ちます。建物が周囲の環境と交差点を結びつけることで、曲がるべき場所がより明確になります。
3Dマップ
Great @Tesla Update Version 2025.38
— arpy (@arpysystems) October 9, 2025
New 3D buildings view feature works nice!
Showing St. Stephen's Cathedral, Vienna. https://t.co/rr0ZOzLMDi pic.twitter.com/dh6t39SiBP
3Dビル表示はマップの唯一の追加機能ではありません。従来からテスラのマップはズームインや回転が可能でしたが、新たにビューの傾き調整機能が追加され、マップの表示角度を変更できるようになりました。
この機能は3D建物表示が有効な場合のみ利用可能ですが、タッチスクリーンに2本の指を置き、上下にスワイプすることで地図の視点を調整できます。
今後のアップデート
3D建物の追加により、テスラは車載ディスプレイのビジュアライゼーションと地図表示の整合性をさらに高めつつあります。将来的には、これらの機能を統合し、建物や走行ルートなどの地図データを車のビジュアライゼーションに組み込む可能性も考えられます。
車のビジュアライゼーションは主に周囲環境のリアルタイム表示を、地図表示は記録データや地図情報の確認を目的としていますが、その境界は次第に曖昧になりつつあります。現在テスラは、車とユーザー双方が周囲環境をより理解できるよう、ビジュアライゼーションに地図データを表示しています。
サイバートラックのプロトタイプ開発段階において、テスラはまさにこの機能を実現したプロトタイプユーザーインターフェイスを公開しました。車のビジュアライゼーションがマップビューの一部として統合され、自車・ナビゲーションルート・3D建物・道路・走行経路を単一ビューで同時に確認できる仕様でした。
テスラはビジュアライゼーションビューへの3D地形追加も実験中です。これにより道路の高低差や周囲の丘陵地帯が表現可能となります。この計画が継続される場合、ビジュアライゼーションビューに車周辺の3Dビルディングを表示することも理にかなうでしょう。
Google API
テスラは新機能「3Dビルディング」に必要なデータを取得するため、Google APIを活用している可能性が高いと考えられます。これにより、ほぼ全ての国で本機能の提供が実現しています。中国を除く全世界で利用可能なようですが、中国では別の地図プロバイダー(バイドゥ:百度)を採用しています。
利用可能状況
新しい3Dビルディングは、AMD Ryzen搭載インフォテインメントユニットを装備したモデル3とモデルYで利用可能です。サイバートラックおよび新型モデルSとモデルXへの2025.38アップデート提供は確認できていせんが、これらのモデルでも利用可能となる見込みです。
ただし、本機能の利用にはプレミアムコネクティビティが必須となります。一部のプレミアムコネクティビティ機能はWiFi経由でも利用可能ですが、本機能は対象外となります。
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