トヨタ自動車が電気自動車シフトの中で水素燃料電池車開発を継続する理由

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トヨタが世界の自動車産業の頂点に立つことができたのは、決して偶然ではありません。その歴史の中で、トヨタは非常に革新的で前向きな企業でした。その技術力の高さは、本にもなっているし、大学の授業でも教えられているような革新的な技術です。

だからこそ、燃料電池セダン「MIRAI」の改良を継続している事には、多くの自動車業界関係者が首を傾げているのです。なぜ、このような先進的な企業が、他のほとんどの自動車メーカーが放棄した乗用車用の燃料電池が実現・普及可能な優れた技術であると主張し続けるのでしょうか?

「Medium」に寄稿したマイケル・バーナード氏は、トヨタの燃料電池車へのこだわりを「異様なもの」と呼んでいます。現在、私たちの多くがトヨタの水素エンジン搭載セダン「MIRAI」を悪夢と見なしていることは、少しニュアンスの異なる問題であると説明しています。

1992年にトヨタが水素への投資を開始したとき、それは実に先見性のある行動でした。当時、リチウムイオン電池がこれほど急速に進化するとは誰も予想しなかったでしょう。初代テスラロードスターは16年後の未来の話です。

バーナード氏は、「1992年に水素ドライブトレインに賭けることは、信じられないほど合理的なことでした」と書き、当時のトヨタは、1993年に最初の電気自動車を納入するなど、バッテリー駆動の電気自動車も検討していたことを指摘しています。この2種類の電気自動車の実験は、トヨタが得意とするイノベーションだったのです。

2000年代に入ってからも、水素と電池のパワートレインを見て、最終的には水素が勝つだろうと考えられていました。

しかしながら、「2010年には明らかになり、2013年には水素燃料電池カテゴリーが深刻な行き詰まりであることがはっきりしました」とバーナード氏は書いています。

バーナード氏は、燃料電池の研究を重ねたエミール・ナイセンというエンジニア(「mux」という名前で投稿している)の仕事を引用し、2015年に燃料電池車が実用的ではない理由を極めて詳細に説明しています。

それはともかく、トヨタは2014年にミライを発表し、それ以来、ミライへの関心を高めるために苦しい戦いを繰り広げてきました。2017年に発売されたプリウスのプラグインハイブリッド車は見事な成功を収めており、これまでにトヨタのハイブリッド車は1,000万台以上を販売しています。

一方、ミライはある種の「永久的な研究開発プロジェクトのまま」です。

ある意味でミライは、トヨタをはじめとする大手自動車メーカーが2010年代に生産した「コンプライアンスカー」のようなもので、いくつかの限られた市場で少量販売されており、これまでは販売に向けて真剣に取り組んだことはない状態です。

しかし、トヨタはミライを存続させただけでなく、最近では(多少)改良された新型車まで発売しています。

「最初の水素への賭けは間違いではなかったが、2010年以降も水素を追求し続けたことは間違いだった」とバーナード氏は書いています。

「そして、トヨタのミライは、そもそも最初から避けられない間違いでした。今は生命維持装置につながれているが、最終的にはトヨタがプラグを抜くことになるだろう」

バーナード氏は、ミライが生かされているのは、主に古い世代のトヨタの幹部や日本政府関係者の面目を保つためだと考えています。

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トヨタら国内自動車・二輪5社、脱炭素燃料や水素エンジンで連携
https://www.bloomberg.co.jp/

『エコノミスト』誌に掲載された水素産業の現状と将来についての記事も同様の結論を出しています。この記事は、水素の様々な用途について非常に良く書かれた詳細な説明であり、水素エンジンとバッテリーの戦いに鎧を着て出撃しようとする人にとっては、必読の書といえます。

エコノミスト誌は、人工肥料の主成分であるアンモニアの製造など、ある種の工業プロセスには水素が不可欠であり、これらの目的のために使用される水素は、現在主に使用されている化石燃料(グレー、ブラック、ブルーなどの色調)からではなく、再生可能な資源(グリーン水素)から供給される必要があると指摘しています。

航空や海運の分野では、水素の役割については意見が分かれています。エビエーション社、ハート・アエロスペース社、バイ・アエロスペース社、ロールス・ロイス社など、いくつかの企業がバッテリー式航空機を開発しており、少なくともゼロ・エビア社は燃料電池に賭けています。スカンジナビアなどでは、バッテリーで動くフェリーや燃料電池で動くフェリーなど、電気式のフェリーが就航し始めています。

エコノミスト誌では、ブルームバーグNEFの創設者であるマイケル・リーブライク氏が提唱する「水素のハシゴ」を紹介しています。

この「ハシゴ」は、水素の潜在的な用途を、不可欠なものから有用な可能性があるもの、そして不可能なものへとランク付けしたものです。ライブライク氏の「ハシゴ」の一番下に位置するのが、燃料電池を搭載した乗用車となっています。

リーブライク氏をはじめとする多くの人々が指摘するように、燃料電池は価格と複雑さをどんどん増し、効率もはるかに低いものとなっています。

また、化石燃料産業を存続させる以外の唯一の利点は、航続距離の延長と燃料補給の迅速化ですが、これはバッテリー技術の向上により急速に問題ではなくなってきているのが現状です。

では、なぜトヨタは頑なに水素にこだわるのか?その答えは、面子を保つためだと考えているのは、バーナード氏だけではありません。

エコノミスト誌は、「日本の電力会社のベテラン幹部」の言葉を引用して、「何百万台もの燃料電池車は実現しないだろう。ホンダもあきらめた。プライドがあるから、トヨタは頑張るんだ」と囁いています。

この記事はこのサイトの一部を引用・翻訳・編集し、一部追加して作成しています。

これが正しい解釈なのが、悲劇的。ミライという社名が物悲しい。

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