この新しいモデルYは、4680型円筒形電池セル搭載のギガファクトリー・テキサスの新型車か、はたまたLFPバッテリー搭載のエントリーモデルか、どちらかまだ分かりません。
私たちは、EPA(米国環境保護局)によって掲載された全く新しい2022年版テスラモデルYを発見し、多くの疑問を持ちました。
この新型モデルYは、単に「AWD」と呼ばれ、全輪駆動を意味するが、既存のバージョンにあるような「ロングレンジAWD」ではありません。つまり、同じデュアルモーターパワートレインを搭載していても、バッテリーが小さい/異なる(エネルギー容量が小さい)のかもしれません。
2022年モデルのテスラ・モデルYは、現在合計4種類がリストアップされています。(他の3種類は2021年12月にリストアップされました)
- RWD(掲載されていますが、販売されていません。テスラのイーロン・マスクCEOによると、十分な航続距離を確保できないため「引退」したエントリーバージョン)
- ロングレンジAWD – 現在販売中(19インチおよび20インチホイール)
- パフォーマンスAWD – 現在販売中(21インチホイール)
- AWD – 今回の新バージョン
下の表を見ての通り、航続距離は279マイル(449km)で、ロングレンジAWDより15%ほど短くなっています。
イーロン・マスクCEOによってRWDの性能が十分でないという判断だとしたら、2つのモーターを搭載し、航続距離が明らかに長いAWDが、米国におけるテスラモデルYの新しいエントリーモデルとなるのかもしれません。現在、テスラのウェブサイトには、テスラ・モデルYの新型車に関する公式情報はありません。
以下は、EPAのウェブサイトから判明していることです。
2022 テスラ モデルY AWD
2022年新型 テスラモデルY AWDの米国EPA航続距離 | |
複合 市街地 高速道路 |
279 mi (449 km) 291.9 mi (469.7 km) 263.3 mi (423.6 km) |
EPA エネルギー消費効率(充電ロスを含む) | |
複合 市街地 高速道路 |
123 MPGe: 274 Wh/mi (170 Wh/km) 129 MPGe: 261 Wh/mi (162 Wh/km) 116 MPGe: 291 Wh/mi (181 Wh/km) |
AWDとロングレンジAWDのエネルギー消費効率がほぼ同じであることと、航続距離の差を考慮すると、AWDの方が15~20%程度バッテリー容量が小さいと推測されます。
モデルYロングレンジAWDとの比較
では、両者を並べて比較してみましょう。
比較表 | |||
モデル | 2022 モデルY AWD [A] |
差異 [A] / [B] |
2022 モデルY ロングレンジ AWD [B] |
駆動 | AWD | AWD | |
バッテリー容量 | ? | 80 kWh* | |
米国EPA航続距離 | |||
複合 | 279 mi (449 km) |
-15.5% | 330 mi (531 km) |
市街地 | 291.9 mi (470 km) |
-14.7% | 342.2 mi (551 km) |
高速道路 | 263.3 mi (424 km) |
-16.6% | 315.7 mi (508 km) |
米国EPAエネルギー消費効率(充電ロスを含む) | |||
複合 | 123 MPGe: 274 Wh/mi (170 Wh/km) | 0.8% | 122 MPGe: 276 Wh/mi (172 Wh/km) |
市街地 | 129 MPGe: 261 Wh/mi (162 Wh/km) | 1.6% | 127 MPGe: 265 Wh/mi (165 Wh/km) |
高速道路 | 116 MPGe: 291 Wh/mi (181 Wh/km) | -0.9% | 117 MPGe: 288 Wh/mi (179 Wh/km) |
これが次期新エントリーモデルのテスラモデルYなのか、それとも(RWDのような)単なる「空き枠」なのかは、現時点では不明です。
テキサス州オースティンのギガファクトリー・テキサスで生産されるテスラモデルYのバージョンがまだテスラから正式に発表されていないことを考えると、新開発の4680タイプの円筒形バッテリーセルを搭載した最初のクルマである可能性もあります。
しかし、それは今の所は不明です。新しい4680タイプのセルとストラクチャラル・バッテリーパックは、よりエネルギー密度が高くなると予想されるので、バッテリー容量の少ない車は、より軽く、より顕著に効率が良くなるはずです。比較表を見てお分かりのように、新しく掲載されたAWDの方がわずかに効率がいいだけです。
あるいは、プリズム型LFPバッテリーセルを搭載したバージョンかもしれません。このオプションは、航続距離が短く(バッテリー容量が小さく)、効率が同程度(おそらく重量が同程度のため)であることから、推測としては合理的であると思われます。LFP電池は、NCAよりもエネルギー密度が低いバッテリーです。
テスラは最近、三元系バッテリー(NMC:ニッケル・マンガン・コバルト)を搭載したモデル3/モデルYの価格を米国、欧州、中国において値上げしましたので、LFPを搭載した新しいテスラモデルYは、ビジネスの観点からも興味深いものになるでしょう。
この記事はこのサイトを引用・翻訳・抜粋・編集して作成しています。
エントリーグレードの新型なら良い情報ですね。
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