食品栄養表示のこと

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Daniel AlbanyによるPixabayからの画像

 食品は私たちの口に入るものですから、見た目では判別しにくい加工食品については特に細かい表示に関する規定が定めらています。今回は、この「食品栄養表示の深い森」のさわりを見ていきましょう。

食品表示法

経過措置の終了(2020年3月末まで)

 2015年の4月から「食品衛生法」、「JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)」、「健康増進法」の三つの法律のうち、食品表示に関する部分をまとめて、改めて「食品表示法」が施行されました。

 この法律の改正には「経過措置」が設けられておりまして、加工食品・添加物については2020年3月末まで旧来の表示も認められていましたが、今年の4月から新しい基準での表示が必要となっています。

 この法律の主な変更点は、以下の4点です。

・一般用の加工食品及び添加物に関する栄養成分表示の義務化
・「添加物」と「原材料(食品)」を明確に区分して表示
・アレルギーに関する表示については個別表記とする
・新たな機能性表示制度の創設

 それでは主にこの変更点について見ていきましょう。

一般用の加工食品及び添加物に関する栄養成分表示の義務化

 別のエントリーでもお伝えしているように、食品栄養表示には以下のような栄養素を表示することが2020年4月から義務づけられています。義務付けられた項目は、エネルギー(カロリー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量(塩化ナトリウム)の5つです。

表示が義務化された栄養素

熱量エネルギー(たんぱく質、脂質、炭水化物から算定)
たんぱく質筋肉や臓器など体を構成する栄養素
脂質有機溶媒に溶ける物質で、炭素、水素、酸素で構成
炭水化物ブドウ糖や果糖などの単糖から、構成されているもの
食塩相当量塩分のことでナトリウムの量から算定

 この5つの義務に加えて、表示を推奨する項目としては肉、乳製品(牛乳、バター)卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる飽和脂肪酸と、昔は栄養素と考えられていなかった食物繊維が指定されいます。更に、機能性食品の機能をつかさどる糖やビタミンなども表示できる成分となりました。

表示が推奨される・表示が可能な栄養素

表示を推奨される栄養成分飽和脂肪酸、食物繊維
表示できる栄養成分糖類、糖質、コレステロール、ビタミン・ミネラル類

「添加物」と「原材料(食品)」を明確に区分

 例えば、前の法律では原材料表示欄に、原材料と添加物を明確に区分せず「重量順に表示」していました。ただ、これでは添加物なのか原材料なのかが明確に区分できないため、これを明確にしましょう、ということで「新しい法律では原材料と添加物を明確に区分する」ということになっています。 区分する表記の方法についても細かく定められていますが、よくあるパターンは「/」(スラッシュ)で区分するという方法です。

添加物の区分

 これは、一般エンドユーザー用に販売されている容器包装に梱包されたすべての加工食品に義務付けられていますので、皆さんも一度確認してみてはいかがでしょうか。食品添加物の多さに辟易するかもしれませんが。

アレルゲンは個別表記

 これまでの食品表示では、加工食品の原材料や添加物に含まれるアレルゲン(アレルギーを引き起こす可能性のある食品)を一括で表記するのではなく、個別に表記することが求められています。

また、このアレルゲンにも個別の規定があります。

義務品目推奨品目
特定原材料7品目特定原材料に準ずるもの21品目
  • 小麦
  • そば
  • 落花生(ピーナッツ)
  • えび
  • かに
  • アーモンド
  • あわび
  • いか
  • いくら
  • オレンジ
  • カシューナッツ
  • キウイフルーツ
  • 牛肉
  • くるみ
  • ごま
  • さけ
  • さば
  • 大豆
  • 鶏肉
  • バナナ
  • 豚肉
  • まつたけ
  • もも
  • やまいも
  • りんご
  • ゼラチン

 特に必ず表示しないとけないものが「特定原材料」で、アナフィラキシー・ショックを誘発しやすい食品です。また、表示が推奨されている21品目は「特定原材料に準ずるもの」といい、「可能な限り表示をするよう努めること」とされています。

 更に、例えば「卵」といった場合の魚卵や「乳」という場合のヤギ乳など表示の対象外のものも別途指定されています。

新たな機能性表示制度の創設

 「機能性表示食品」とは、「血糖値の上昇を抑えます」など、健康上の効果が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)食品の機能性を表示することができる食品を指します。ただ、他にもビタミンやミネラルなど特定の栄養成分を表示できる「栄養機能食品」や「特定保健用食品」(トクホ)が「保険機能食品」と位置づけられています。

品目区分1区分2許認可概要
一般食品一般食品健康食品除く一般食品
健康食品健康食品 
保健機能食品機能性表示食品届出制事業者が消費者庁に届け出
栄養機能食品自己認証制ビタミン、ミネラルなどの特定の栄養成分表示
特定保健用食品個別許可制消費者庁が個別に認可
医薬品医薬品個別許可制医薬部外品を除く
医薬部外品個別許可制厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されている

 さてここまで「食品栄養表示の深い森」を見てきましたが、まだあまり深くはさぐれていない感じです。また、改めて個別の表示についてはご紹介させていただきます。

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